国からの新型コロナワクチンの供給量の見通しが立っていないことが原因で、大阪市が市内の医療機関に対して「供給量を減らす」通知を出していたことがわかりました。

 なかには「4割程度減らす」通知を受け取った医師もいて、突然の減量に憤りの声があがっています。

 大阪市では、区民センターでの集団接種や市内のクリニックや診療所での個別接種で、市民への新型コロナワクチンの接種を進めています。

 個別接種をになう医療機関は、1週間単位で市にワクチン供給の希望量を送り、市から確定した量の通知を受け取ります。

 今回、複数の医療機関に対し、市が供給量を「4割程度減らす」とする通知を出していたことが、ABCテレビの取材でわかりました。

 大阪市都島区のごとう内科クリニックの後藤院長は「通知を受け取った、どの医師も憤りを感じている。国はこれまで毎日毎日、接種を宣伝していて我々も接種を進めてきたのに、非常に残念に思う。今になって供給量が足りないというのは行政側のミス。クリニックのなかには、直近で高齢者の2回目の接種を控えているところもある。2回目の接種は死守しなければならないので、どのように対応すべきか非常に悩んでいるようだ」。

 また別のクリニックの医師は「ワクチンが足りなくなった分は、医療機関からキャンセルの連絡をいれてくださいと保健所から言われた。誰をキャンセルにするか簡単には選べないし、患者との信頼関係が崩れかねない事態になっている」と困惑した様子で話しました。

 大阪府医師会によりますと、6月下旬に発注したワクチンについて、国からの供給量の見通しが立っていないことが原因で、1割程度減らした量を各医療機関に発送すると大阪市から連絡を受けたということです。

 府医師会は、予約を入れすぎないよう注意を呼びかけています。

6/30(水) 16:10 ABCニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/93e72339f2f73c7f5c140c4945383b3e463b3bde

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