落雷で停電もワクチン廃棄回避 瀬戸内市が職員に接種、78回分
山陽新聞社2021年07月12日
https://www.sanyonews.jp/article/1151272/

https://static.sanyonews.jp/image/article/786x590/8/e/f/b/8efb516c23786bc89c4fe0dd1bda2a97_1.jpg
瀬戸内市役所

 梅雨前線や上空の寒気の影響で、県内は12日、大気の状態が不安定となり、広範囲で大雨となった。鉄道のダイヤが乱れたほか、落雷による停電が発生した。

 12日午後8時までの各地の降水量は、新見市新見51・5ミリ、岡山市北区福渡51・0ミリ、真庭市久世50・0ミリ、倉敷市31・5ミリ、岡山市中心部18・5ミリ―など。

 大雨が降った7日から12日午後8時までの総降水量は美作市271・5ミリ、鏡野町恩原249・5ミリ、奈義町233・5ミリ、高梁市205・0ミリ、岡山市中心部146・5ミリ―など。美作市と高梁市は、7月の月間平均降水量を超えた。

 JR在来線では、山陽線岡山―糸崎・三原間は午後2時〜6時ごろに一部列車の運行を取りやめた。姫新線津山―中国勝山間、芸備線新見―備後落合間は一時運転を見合わせたが、夜までに順次再開。JR西日本岡山支社によると、3路線で約6600人に影響した。

 中国電力岡山支社によると、12日午前9時半ごろから夕方までに、落雷による設備故障などが原因で岡山、瀬戸内、笠岡市など7市で延べ約6770戸が停電した。

 瀬戸内市では新型コロナウイルスワクチンを保管する冷蔵庫がある医療機関が午後0時半ごろに停電。連絡を受けた市は当日の接種分を除いて廃棄となってしまう78回分を、あらかじめ定めた通りに希望した市職員78人に打った。

 岡山地方気象台は「13日は晴れ間も広がるが、これまでの雨で地盤が緩んでいる所がある。引き続き土砂災害に警戒してほしい」としている。