大阪市のカラオケパブでオーナーの稲田真優子さんが殺害された事件から、14日で1カ月となります。なぜ娘は命を奪われたのか、父親が悲痛な想いを語りました。

兵庫県尼崎市に住む稲田峰雄さん。事件から1ヵ月、娘のアルバムを見返さない日はありません。

「こういうときがね、あったんや。かわいいな、かわいい…」(父・峰雄さん)

大切な娘の命は突然奪われました。事件が起きたのは先月14日。大阪市北区・天満にあるカラオケパブ「ごまちゃん」で、オーナーの稲田真優子さんが殺害されているのが見つかりました。体には十数カ所の刺し傷などがあり、死後3日ほどが経っていました。

「解剖も終わって、顔見たときね、これがわが子かって疑ったもんね。いや、違うわ、違うわ、絶対違うわって思った。それだけ顔がひどくてね」(父・峰雄さん)

殺人の罪で逮捕・起訴されたのは、常連客の宮本浩志被告(56)。逮捕後の調べに対し、「店には行ったがやってない」と容疑を否認しています。

25歳という若さで突然この世を去った真優子さん。毎年、家族の誕生日や父の日には手紙で感謝の想いを伝えていました。

手紙には「自分のこと育ててくれてありがとう」「お父さんとお母さんにめちゃくちゃ感謝してる」「体に気をつけて」と書かれていました。

「ありがとうやね、育ててくれてありがとうってことやね。あんまり真剣に読むと涙が出てきたらあかんから…」(父・峰雄さん)

大ケガをして足が不自由になり引きこもりがちだった父を気遣い、休みの日には色々な場所に連れて行ってくれたといいます。

「これは一昨年の私の誕生日に、王子公園行った時の…」(母・由美子さん)

2019年に動物園で撮影された動画には、明るい真優子さんの姿が映っていました。

以前から自分のお店を持ちたいと語っていた真優子さん。真優子さんはアルバイトをして資金を貯め、今年1月にようやく夢を叶えたばかりでした。

事件から1週間後、遺品の中からアザラシのぬいぐるみが見つかりました。

「これね、真優子が好きやったと思うねんけど、ゴマフアザラシやね。そっから店名をとったと思うねん。ごまちゃん…って1日1回はこうやって抱いてるけどね」(父・峰雄さん)

「暗くなっても真優子が望んでないかもしれへんからね、明るいほうがいいと思うから、できるだけ明るくしてるよ。今、夢も見ないからね、夢見たいわ、真優子の」(父・峰雄さん)

あの日から1カ月、家族は事件の真相を知りたいと願い続けています。

「(宮本被告の犯行だったら)素直にしゃべってほしい、正直に。なんで真優子に対してそこまでやったのか、そういうことを聞きたいね」(父・峰雄さん)

関西テレビ 7/14(水) 23:25配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20210714-23210301-kantelev-l27
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