国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が15日、都庁で東京都の小池百合子知事と会談したが、思わぬトラブルに見舞われた。

 バッハ会長が小池都知事の誕生日を祝う花束をプレゼント。小池知事も喜び、和やかなムードで始まるかと思われたが、フォトセッションの最中に、報道陣にまぎれた男が、英語で「バッハ、お前は嘘つきだ。エアポートイズデンジャラス(空港は危険だ)」と叫び出し、警備員に担ぎ出される事態に…。「安全安心」をうたう大会で、プレーブックによる管理が守られていないことへの抗議とみられるが、混乱する大会を象徴する一場面だった。

 8日に来日したバッハ会長は3日間の隔離期間を終えて、行動制限期間中。用務先を指定した形での活動が認められている。13日に東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長、14日には菅義偉首相と会談した。橋本会長との会談では日本国民と話すところを「チャイニーズピープル(中国国民)」と言い間違え、国内の反発を呼んだ。菅首相との会談ではコロナ禍での五輪を「歴史的な大会になる」と話し、連携を確認した。

 国連の五輪休戦決議のスタートとなる16日には、被爆地である広島を訪問する。

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