女性たちから悲鳴のような声があがっている。昨年の緊急事態宣言以降、職を失ったり、労働時間を減らされたりなどして、生活がたちゆかなくなっている人の多くが、非正規雇用の女性たちだ。

NHKの調査によると、女性非正規雇用の5人に一人が、コロナ禍で仕事を失ったという。しかも再就職率は6割という低さだ。
女性の非正規雇用者は約1400万人(男性650万)だから、300万人近い女性が(!)、コロナ禍で経済の打撃を直接受けたことになる。

貯金をする余裕のない女性は仕事を失ったとたんに家まで失うこともあり、これまで男性が多かった炊き出しなどの支援の場にも、小さな子どもを連れた若い女性が食事を求めて来る姿も増えてきた。

1カ月間、唯一の食料は砂糖で、水道水に砂糖をとかして、それだけで生き延びてきた若い女性もいるのだと、支援活動をしている友人が教えてくれた。


「仕事がなくてどうしていいか分からない方、子育てに悩んでいる方、DVを受けているがどうしたらいいか知りたい方、生活保護の申請をしたい方、国の支援制度のこと知りたい方、女性のための相談会をしています。どんなことでも相談してください。相談員はみんな女性です」
あわせて15人ほど。さまざまな世代のさまざまなバックグラウンドを持つ女性たちが、チラシや看板をそれぞれ手にしながら、マンスリーマンション群、24時間保育園などを手分けして回った。


“福祉なんてあてにならない、性産業は女にとっても最後の砦だ”。そんなことを涼しい顔で言いたがる人はいる。“買う人がいなければ、女性たちが困る”と買春を正当化したがる人もいる。本当にそうなのだろうか。

男たちの笑い顔、女たちの真剣な顔を見ながら、そして「ここにいる」と集まった女性たちの横顔を見ながら、性産業が守っているのは女性たちの生活ではなく、男たちの気軽な自由、男たちの買う権利に過ぎないのではないかと思えてくる。


若いのだから、今しかできないんだから、普通に稼ぐなんて無理なんだから……この社会で女でいるということは、そんな言葉を投げつけられる体験でもある。
女性にとっても実は性売買の入り口は広く大きく深い。男たちの需要を死守するために、女性たちが次々に「商品化」され続けてきた社会だ。そしてそれは絶対に変えられない自然のようにも思い込まされてもいた。


たくさんの日常の中を歩きながら、そこにあるたくさんの声を感じながら「変えられるのではないか」という思いがわいてくる。
少なくとも、「ここにいる」と声をあげた女性たちによって、人生が少し楽になった女性がいるかもしれない。どうしようもなく膝を抱えている女性たちの気持ちが、少し楽になれる時間が生まれるかもしれない。  

福祉があてにならないのではない。世の中があまりにも女性に冷たいのだ。でも捨てたものじゃないかもよ。あてになる福祉、あてになる女たちも世の中にはいるんだよ。そんなことを信じられる夜だった。


7/14(水) 16:00
https://news.yahoo.co.jp/articles/41100ebd6e3301f92d7de228477422b1b35c0edb

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