※2021/08/01 22:14西日本新聞

 福岡県中間市の私立双葉保育園で倉掛冬生(とう ま)ちゃん(5)=同市=が送迎バスに置き去りにされ死亡した事故で、園では人手不足を理由に送迎バス2台のうち1台を園長が日常的に1人で運行していたことが、園の代理人弁護士への取材で分かった。もう1台は運転手と付き添いの2人体制だった。園長は冬生ちゃんが乗ったバスから園児たちを降ろす際、「泣いている園児の対応に追われていた」と話しているという。

 弁護士によると、園長が運転するバスでは、出欠管理にも使う体調管理カードを保護者から直接受け取らず、園児のバッグの中に入れてもらっていた。もう1台は、添乗職員がカードを受け取らないと乗車できない運用にしていた。

 冬生ちゃんが乗ったバスには計7人の園児がおり、7月29日午前8時半ごろ園に到着。出迎えた保育士が園児を降ろした。園長は運転席からいったん外に出た後、バス左側にある乗降口から1、2歩上って座席を見渡しただけで確認を終えたとしている。園長は「普段は後部座席まで行き、置き忘れがないか確認する。この日は泣いている子どもの対応で奥まで行けなかった」と説明している。

 弁護士は「朝早い時間帯は職員が少なく、園長が1人で運転していたが、園は保育士が出迎えれば問題ないとの考え」とした。ただ「園長の確認不足に加え、見落としを防ぐ仕組みが機能しなかった」とも話した。

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