夜の川に飛び込み、転落した乗用車内から男性を救助したとして、北九州市消防局八幡西消防署は11日、同市若松区の畑村翔馬さん(17)と八幡西区の新家(しんや)銀さん(15)に感謝状を贈った。岡本拓司署長は「暗い中の厳しい状況で、勇敢な行動が尊い命を救った」とたたえた。

 6月27日午後9時25分ごろ、若松区二島1の江川(川幅約50メートル、水深約2メートル)河川敷で友人らと約10人でスケートボードをしていたところ、川にかかる国道199号の栄橋付近で、対岸の八幡西区御開(おひらき)方面から来た車が川に転落、徐々に沈んでいくのを目撃した。

 「助けなきゃ、やばい」。友人が通報する間に、2人は「気づいたら川の中にいた」(畑村さん)と、協力して僅かに開いていた運転席側の窓から運転していた男性(69)を救出した。数分後に消防隊が到着したときには、車は完全に川の中に水没していたという。男性は病院に運ばれたが軽症だった。

https://mainichi.jp/articles/20210811/k00/00m/040/263000c