>>864

戦後日本を代表する文芸評論家のひとり、竹内好の『近代主義と民族の問題』より、
最終章の最後高くの段落の始まり。

- 「発生において素朴な民族の心情が、権力支配に利用され、同化していった悲惨な全経過をたどることなしに、
それとの対決をよけて、今日において民族を語ることはできない。
『日本ロマン派』は、さかのぼれば啄木へ行き、さらに天心へも子規へも透谷へも行くのである。
福沢諭吉だって例外ではない。
日本文学史におけるナショナリズムの伝統は、隠微な形ではあるが、
あきらかに断絶しながら存在しているのである。
近代主義の支配によって認識を妨げられていただけだ」

さて、>>864に質問です。
この『近代主義と民族の問題』という論文は、何について何を訴えているのでしょう。
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上の文章は、目の前の本棚にある『日本イデオロギー』という論文集の中から、抜き書きした。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p545569031