(>924つづき)

これはどういうことか、この項でね渋沢栄一の筆になるとされる
「安分以養福」という書を批判しているんだけど
「分を安んじて以て福を養う」って趣旨のことはさ現代のSNSでもさ
結構お金持ちの人たちがいうよねw これは昔から散見します。
小泉構造改革の頃とか結構言われてたよね。"勝ち組負け組"や"格差"が流行語の頃さ。
で、どんな意見かまあ簡単にざっくり言うと
「一般人なら分をわきまえてネットで政治や社会について批判したりせず、
 ひたすらリアルで自分の仕事に全力をつくすのがいいんだ」みたい御意見ね。
慶安のお触書か刀狩令かという感じだがw、まあそういう趣旨の(文は今ウリが考えたったw)
いかにも典型な反動的言説ですね。ブルジョワにプチブルはそんなのばっかだ。

で、すごいのはね、宮武外骨先生、この2ページ程度の論説で批判するわけだけど、
その末尾でね、もちろん現代のSNSの話じゃないんだけどさ、何を言ってるかというと
そういう大衆は分をわきまえろ式な、いかにもね、旧幕的な封建的物言いが
既存の勝ち組(とは表現してないがw)にとって何を意味しているか喝破したうえで、
そのような言説の害について「一般青年の向上心を抑圧阻害すること甚だしい」と
舌鋒鋭く論難しているのは、これは胸がすくよね。うん。