都内の重症病床「10月まで満床続く」…厚労省機関「災害時に近い局面が継続」
8/18(水) 23:38配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/9ca6323130d4f19d7036cab8041f3358d88d0f3b

 感染状況を分析する厚生労働省の助言機関の会合が18日開かれ、東京では緊急事態宣言で感染者数が今後減少に転じた場合も、10月まで重症者用病床の満床が続くとの試算が示された。

 京都大の西浦博教授(理論疫学)の試算によると、8月末に入院患者数が減少に転じた場合でも、8月下旬には重症病床の使用率が100%に達し、そのまま10月上旬まで同じ状態が続くとした。

 助言機関は、全国的に重症者数が急激に増加し、過去最大規模になっていると指摘。「災害時の状況に近い局面が継続し、今後死亡者も増加することが懸念される」とした。

 助言機関の座長を務める脇田隆字・国立感染症研究所長は「当面危機的な状況が続くため、地域の医療資源を最大限活用し、臨時の医療施設の整備など早急に対策を進める必要がある」と話した。

 全国の新規感染者数は18日、2万3918人と過去最多となった。

 感染者の多い首都圏や沖縄では、PCR検査数に占める陽性率が20%以上に達した。保健所の業務が逼迫(ひっぱく)して検査が追いつかないなどの理由が考えられ、助言機関は「実際の感染者数はもっと多い可能性がある」と指摘した。

 また、子どもの感染も増えているとし、脇田座長は「学校再開による小児の間での感染拡大には留意が必要だ」とした。

 全国の重症者数も1716人と6日連続で過去最多を更新した。内閣官房の資料によると、17日時点で東京の重症者用病床の使用率は85%、神奈川では100%となった。