大分県中津市は、子育て関連の手続きをスマートフォンでできるサービスを始めた。申請書の押印を廃止したことで可能になった。「子育てで窓口に行く時間がない」といった声に対応したという。

 オンライン化は6月からスタート。保育施設に関する手続きは認定変更申請(年間約1100件)や育児休業申請(同約170件)など8項目。これまでは電話などで受け付けていた、遊戯施設「なかつ・こどもいきいきプレイルーム」の利用申し込み(同約1万7千件)もネットでできるようになった。

 申請は市のホームページにある専用入力フォームで行う。身分証明書のコピーなどが必要な場合は写真などのデータを添付する。入力は24時間できる。

 市は6月、全申請書の92・6%に当たる1443件の押印を廃止。「書かない市役所、行かない市役所」をめざし、子育て関連を含め、税金の手続きやスポーツ施設の予約など計36項目でオンラインサービスを実施している。

 行政経営改革・デジタル推進課の担当者は「窓口対応やデータ入力などにかかっていた時間を、顔を見ながらの対応が必要な市民に使いたい」と話している。(大畠正吾)

朝日新聞 2021年8月28日 8時18分
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