東京で新型コロナウイルスの重症患者の治療に当たってきた医師は、この数週間で入院する重症患者や亡くなる人が増えており、
病床やスタッフ、人工呼吸器なども足りなくなってきているとしています。

医療現場は限界に近づいていて、適切な治療が受けられる保証がないとして、感染を防ぐ行動を取るよう訴えています。

新型コロナ患者の治療の中核を担ってきた国立国際医療研究センターの森岡慎一郎医師によりますと、
センターでは患者が退院してもすぐに入院する人で病床が埋まる状態で、この2週間は1日に10人から15人が新たに入院し、
26日の時点で入院患者はおよそ50人に上るということです。

全体の3人に1人が重症で、感染の第5波の当初はいなかった亡くなる人が、8月に入って連日のように出てきているということです。

森岡医師は「20代、30代、40代の人が入院してきて酸素投与や人工呼吸器が必要になってきている。
若い人が重症化するのは感染の第1波から第4波と大きく異なる。比較的若い人でも亡くなる人がいる」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210828/k10013228931000.html