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「クリスマスの写真なんて無かった」

◆飯塚被告「拝見しました」と明言も…

 前回公判で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた飯塚幸三被告(90)は、松永さん家族の写真について、記憶違いの証言をしていた。拓也さんから、捜査段階で証拠として提出していた家族写真を見たか問われた飯塚被告は「はい。拝見しました」と明言。写真の説明を促されると、記憶をたどりながら「クリスマスの写真があったような気がします」などと答えた。しかし、そうした写真は、証拠提出した中にはなかった。

 実際は、莉子ちゃんが生まれたときの写真や、ひと月ごとに誕生祝いをした成長記録、家族3人でお出かけしたときの写真などだ。拓也さんは亡くなった2人が懸命に生きていたことを飯塚被告に知ってほしくて、2019年11月ごろ、15種類の写真を用意し、それぞれに説明書きを添えた。検察に証拠として出したいと相談し、15種類の中から写真を選び直した上で提出した。


◆「おっさんみたい」な仕草かわいくて
 そのうちの4枚が春の花見、夏祭り、紅葉狩り、冬の温泉だ。

春のお花見に出掛けた松永さん家族(松永拓也さん提供)

 「春には桜を見に行き、夏には海やお祭り、秋には紅葉を見に行き、冬は温泉に行きました。家の風呂がとても狭いこともあり、莉子は広い温泉が大好きでした。金銭的にそこまで余裕があるわけではありませんでしたが、莉子の喜ぶ顔が見たくて、何回も温泉に連れて行きました。もっと3人でいろいろなところに行き、いろいろな体験をし、ずっと3人で生きていきたかったです」とコメントを添えて証拠提出した。

夏祭りを楽しむ松永真菜さんと莉子ちゃん(松永拓也さん提供)

 遠出は、松永さん家族の楽しみだった。初めての遠出は、莉子ちゃんが6カ月だったころに行った千葉県銚子市の犬吠埼。近くの公園でのピクニックも含めれば、週末ごとに3人でお出かけしていた。

紅葉狩りを楽しむ松永さん家族(松永拓也さん提供)

 温泉では、真菜さんにのんびりしてもらおうと、拓也さんが莉子ちゃんをお風呂に入れた。自宅のお風呂が狭く、174センチの拓也さんが体育座りをしないと入れないほどだからか、莉子ちゃんは広々とした温泉が好きだった。「莉子が(温泉の)湯船につかると『ふ〜〜っ』って言うんですよ。おっさんみたいで、またかわいくて。それが見たくて、僕、しょっちゅう連れて行ってたんですよ」。そんな思い出を語る拓也さんは、無邪気な笑顔だった。

全文はソースにて

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