2021/09/05 20:00

 瞳孔とは虹彩の真ん中にある黒目と呼ばれる部分である。人間は目の中に入る光の量を調節するために瞳孔の大きさを変化させるが、これは無意識に行われるもので自分で調節するなど不可能だ。と、これまでは考えられていた。

 ところがだ。自分の意思で自由自在に瞳孔の大きさを変化させることができる男性が発見された。これまで不可能とされていたことを可能にしてしまった男性の出現に、科学者らは困惑しているという。





瞳孔が拡張、収縮する仕組み

 目の瞳孔の大きさは周囲の光の量に応じて変化する。暗い部屋に入れば、光をたくさん取り込もうと開く。反対に明るいところへ行けば、目に入ってくる光を絞るために、縮んで小さくなる。

 また、興奮状態にあったり、ストレスが大きい時など、心の状態によって瞳孔の大きさが自動的に変わることもある。

 瞳孔の大きさが変化するのは、瞳孔を囲んでいる虹彩にある小さな2つの筋肉が瞳孔を調節しているからだ。

 虹彩には、瞳孔散大筋と瞳孔括約筋という2つの筋肉が存在する。瞳孔散大筋が収縮すると虹彩が外側に引っ張られて瞳孔が拡大し、瞳孔括約筋が収縮すると虹彩が内側に引っ張られて瞳孔が収縮するという仕組みだ。

 しかし、こうした動きは完全に無意識のうちに行われる。暗い部屋に入ったとき、あなたは瞳を大きくしようと意識したことはないはずだ。



https://youtu.be/mIvSc_sg06o
瞳孔の拡張と収縮 Pupil Dilation and Contraction


 ただし間接的になら、瞳孔の大きさを変化させることができる。例えば、まぶしい太陽をイメージすると瞳孔が小さくなるし、暗い部屋をイメージすると大きく広がる。

 しかし直接自分の筋肉を操って瞳孔の大きさを変えられるなど、人間には不可能であると考えられていた。




瞳孔を自分の意志で操れるという男性が出現

 ところが不可能を可能にした人物が現れた。

 現在オランダ、ユトレヒト大学に所属するクリストフ・シュトラウフ助教があるとき授業を終えると、学生の1人が接触を図ってきた。自分の意思で瞳孔を操れるというのだ。

 『International Journal of Psychophysiology』(21年8月12日付)に掲載された研究で、その人物はドイツ、ウルム大学の「D.W.」という学生であると紹介されている(シュトラウフ助教は以前ウルム大学に在籍していた)。

 測定結果によれば、D.W.は瞳孔を2.4ミリから0.88ミリまで散大縮小させることができた。

 また目が自然にピントを合わせることができる一番近い位置(目の前のペンを少しずつ顔に近づけ、ぼやけ始めるギリギリの位置)から、さらに瞳孔を小さく縮めることもできた。

 こうすると目のピントがさらに上がり、意識しない場合よりおよそ2倍も近くのものをはっきり見ることができたという。

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photo by Pixabay




ゲームをプレイすることで、瞳孔調整能力が開花
     ===== 後略 =====
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