スマトラ島のトバ火山はいまなお活動しており、およそ7万4000年前に超巨大噴火を起こし、10万人だった人口を1万人にまで減少させたときと同様に、危険な状態にある。国際研究チームは調査の結果、このような結論を導き出した。雑誌「ネイチャー:アース・アンド・エンヴァイロンメント・サイエンス」が報じた。

トバ火山のような超巨大火山の噴火は、全世界的な影響をもたらす。約7万4000年前にスマトラ島で起こった大噴火によって噴出した大量の火山灰、溶岩、火山ガスは、6年におよぶ「火山の冬」を引き起こした。研究者らは、トバ火山から噴出した火山灰の堆積はマレーシアで9メートル、さらに離れたインドでも6メートルに達したと報告している。

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トバ火山の巨大噴火によって引き起こされた火山の冬は、1000年にわたって世界的な気温の低下を招いた。研究者らは、この世界的な寒冷化によって、ヨーロッパで、寒冷な気候により順応できる新たな旧人類種のネアンデルタール人が発生した可能性があると考えている。
研究者らの調査によれば、巨大火山は噴火と噴火の間は休眠状態にあるという。いつ次の噴火が起こるのかを正確に予測するためには、休眠期間に火山の中心部で何が起こっているのかを明確に把握しなければならない。今回、論文を発表した研究者チームは、近代的な統計処理手法とコンピュータモデリングを用いて、こうした研究を行っている。

インドネシア、豪州、米国、ドイツの研究者から成る国際研究チームは、トバ火山の地下に液状のマグマがなくても安心できないことを証明した。研究調査の過程で、この液状のマグマは火山のカルデラに少しずつ漏れ出していることを突き止め、それは冷えて固化した溶岩ドームが少しずつ盛り上がっていることによって証明されるとした。つまり、トバ火山が再び噴火し、世界の気候を変える可能性があることを意味している。

火山活動は、それがトバ火山の超巨大噴火ほどの規模でなくとも、複数の都市を地球から消滅させる恐れを持つものである。
https://jp.sputniknews.com/incidents/202109128686604/

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