世界最高齢のアカゲザル「イソコ」死去 43歳4カ月、京都市動物園
2021年9月12日 13:41
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/637256

 京都市動物園(左京区)は12日、世界最高齢のアカゲザル、イソコ(43歳4カ月)が死んだと発表した。7日から食欲不振や呼吸不全が続き、12日早朝、息が止まっているのを、飼育員が確認した。イソコは昨年5月、42歳の時に最高齢のギネス記録に認定されていた。

 イソコは1978年に同園で生まれ、10匹を出産。穏やかな性格で「イソコさん」の愛称で来園者に親しまれた。飼育下での平均寿命が26〜30年ほどのアカゲザルとしては異例の長寿だった。

 この5年ほどは、類人猿舎の一部をバリアフリー化した「老猿ホーム」でのんびりと過ごしていた。体調が急変したのは7日。食事の途中で伏せるような姿を見せ、徐々に呼吸の浅さが目立つようになった。11日には急性腎不全と肺水腫の疑いと診断され、治療を続けていた。

 担当飼育員の板東はるなさん(33)は「イソコはこれまで、体調不良で命が危ない時が何度かあったが、その度に驚異的な力で回復してきた。旅立ってさみしい気持ちもあるが、本当にすごい生命力を感じる」と話した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、献花などは受け付けないという。

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