米テキサス州にあるレストランで、訪れた客が店内で「マスクを着用している」という理由で、追い出されるというにわかに信じがたい出来事が起こった。

被害にあったウェスター夫妻はワクチンを接種しているが、嚢胞性線維症と診断された生後4ヵ月の息子を守るため、
外出時には必ずマスクを着用していた。この日もマスクを着用してレストランを訪れ、案内されたテーブルに腰掛けた。

入店時にマスクを外すように言われたが、夫妻は「IDを確認するため」だと考えた。「顔が見たかったのだと思った」と話している。
そして入店から30分が経った頃、1人の店員が夫妻の隣に座り、「マスク着用は禁止だ」とマスクを外すように注意してきたという。

夫妻はこれを拒否し、店員に「息子が嚢胞性線維症と診断され、免疫力が低い。息子を守るためにマスクを着用している」と説明すると、
店員は「マスクを外すことができないなら会計を済ませてほしい」と言われたため、夫妻は支払いを済ませて店を後にした。

コロナ禍で、レストラン内で「マスク着用禁止」というルールは信じがたい。
だが、同レストランのオーナーは米メディア「CBSニュース・(ダラス)」の取材に対し「マスクの着用に対するリアクションは馬鹿げていると感じる」と話す。

またウェスター夫妻が、店内でマスク着用していたことに関して「入り口でマスクを外すように注意をしたが、彼らが拒否したので出て行ってもらった」
と続け、個人経営のビジネスのため、レストランのルールに従わない客へのサービスを拒否する権利がある、と主張した。

このニュースが報じられると、インターネット上では、オーナーに対する批判が殺到。

「信じられない! このレストランのオーナーはきっとコロナにかかるだろう」「このレストランは、すぐに倒産するのではないか」と強く非難する人や
「なんてひどいレストランだ。彼らは、息子を守るためにマスクを着用していたのになぜ追い出されたんだ」とウェスター夫妻を擁護する声もみられた。

ナタリーは、自身のフェイスブックに当時の状況を説明するとともに「この国の、無知のレベルにとてもショックを受けています。
また、多くの人々がオーナーと同じような考えを持っているかと思うと、パンデミックが悪化の方向に進むのではないかと感じ、怖いです」と綴っている。

一方で、同レストランのオーナーは、今後も「マスクなし」ルールを徹底していく、と同メディアに話している。
https://courrier.jp/news/archives/261603/