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「1期1年、連続3期まで」という党役員任期の改革案を打ち出し、「二階幹事長外し」で自民党内のド肝を抜いた岸田新総裁だが、威勢がよかったのは投票まで。就任直後の記者会見では、早速、派閥長老への“忖度”意識が露見した。

■「老壮青のバランス」で派閥均衡

「中堅・若手を登用する」とはしながらも、「老壮青のバランスが大事だ」「党の実力者の方々も素晴らしい能力をお持ちだ」と付け加えるのを忘れなかった。「早急に人事の『たたき台』をつくる」と言ったが、「たたき台」を持って安倍前首相や麻生財務相にお伺いを立てるのか。

「岸田氏の勝利に貢献した細田派(つまり安倍氏)、麻生派、竹下派の3派閥は、当然、それなりの処遇を求めてくるでしょう。どこまで岸田政権としての独自色を出せるかですが、結局、ボス連中に気を使った、派閥均衡の守りの人事にならざるを得ないのではないか」(政治評論家・野上忠興氏)
要職には3派閥から起用か
しょせんは安倍・麻生傀儡政権か(左から甘利明税調会長、萩生田光一文科相、小渕優子元経産相の3氏)/(C)日刊ゲンダイ
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 しょせんは、安倍・麻生傀儡政権なのだから、自分の人事などできるわけがない。早くも、要職には3派閥