「区立保育園の民営化計画撤回を」 東京・目黒の保護者ら署名提出

 東京都目黒区立保育園の園児の保護者らが9月30日、区が進める保育園民営化計画の撤回を求め、約6千人分の署名を区に提出した。災害時の防災拠点や福祉避難所として、区立園をなくしてはならない、などと訴えている。

 署名は書面で4743人分あり、オンライン署名も1084人分(一部重複)あるという。区立ひもんや保育園に子ども2人を通わせている竹内冬美さんは、分厚い署名簿を手に「私たちの声を真摯(しんし)に受け止めて下さい」と担当職員に告げた。

 区は2013年策定の民営化計画に基づき、これまでに五つの園を民営化。今年4月、新たな計画の素案を公表し、29年度までにさらに五つを民営化する方針を示した。区の担当課長は署名を受け、「多数の意見が寄せられたことを重く受け止める」と話した。10月中旬に説明会を開き、素案に対する意見募集の期間を11月7日まで延ばした。

 保護者らは区議会へも8月30日、「区立保育園の民営化に関する計画素案の撤回を求める陳情書」と「ひもんや保育園の民営化計画の内容変更を求める陳情書」を提出した。(中山由美)

朝日新聞 2021年10月1日 15時15分
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