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皇居での認証式へ向かう新任の閣僚ら=首相官邸で2021年10月4日午後6時14分、宮武祐希撮影

「独自色出した」「小さな声にも耳を」 岸田内閣に名付けるなら
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20211004-00000067-mai-pol

 新たに発足した岸田文雄内閣をどのように見るか。時事芸人のプチ鹿島さんと、クリエーティブディレクターで株式会社arca(アルカ)CEOの辻愛沙子さんにそれぞれ命名してもらった。

 ◇安倍ブースター内閣

 ◇時事芸人のプチ鹿島さん
 初入閣が多く若手も登用しており、岸田さんはそれなりに独自色を出したと思う。ただ、安倍晋三元首相の影響力が強く残っている印象も受けた。今後、自分の色を出せなくなると、第3次安倍政権のようになってしまう。新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種を「ブースター接種」と言うが、新内閣は「安倍ブースター内閣」だ。

 岸田さんは最初は強気で発言するが、その後、弱気になることが多い。森友学園問題の再調査も一度は前向きな発言をしたのに後で否定した。今後、ぶれずに自分の政策を貫けるかが見どころだ。政策まで安倍さんの言うことを聞き始めたら、新内閣は本当に第3次安倍政権を発足させるブースターになるかもしれない。【聞き手・金森崇之】

 ◇大そんたく内閣

 ◇株式会社arca・CEOの辻愛沙子さん
 名付けるなら「大そんたく内閣」。岸田さんのカラーが見えず、派閥政治の圧力を感じる人事だ。そんたくの中で切れるカードから最大の多様性を実現したのかもしれないが、同質性の枠組みにある選択肢では多様性は生まれない。党役員人事も派閥政治の構造を再確認する顔ぶれだった。

 「政治はそういうものだから」との言葉で片付けられない違和感がある。女性3人の入閣は評価するが、そもそも21人中3人で評価される政界の偏りそのものが問題だ。

 情報開示と説明責任を最も期待していたが見込めそうにない。人の話を聞くのが得意と言うのであれば、そんたくしなければならない人の話だけでなく、小さな声に耳を傾けてほしい。【聞き手・椋田佳代】