4日発足した岸田新内閣で、新たに国家公安委員長に決まった自民党の二之湯智参院政審会長(京都選挙区)が京都新聞社の取材に応じ、「国民の生命と財産を守るため、政治生活で培ってきた経験や知識をいかんなく発揮したい」と初入閣の喜びや決意を語った。

 「知っている政策や知識をさらに深め、しっかりと仕事ができるようにしたい」。同日午後、首相官邸で正式に就任を告げられ、議員会館に戻ってモーニング姿になると表情をぐっと引き締めた。防災担当相や海洋政策担当相を兼務し、国土強靱(きょうじん)化や領土問題など安全保障分野にも取り組むことになり、「大変なポスト。内心不安な気持ちもあるが、やりがいもある」と重責への心境を明かす。

 入閣の報道を受け、午前中から内閣府の職員らが会館事務所をさっそく訪れ、打ち合わせが続いた。議員仲間や京都の関係者からも次々と祝いの連絡や面会が入り、「緊張はない」と笑顔で応じていた。

 国家公安委員長は、自身が後援会連合会の事務局長を務めた故野中広務氏、伊吹文明元衆院議長(京都1区)も歴任しているだけに「大先輩のポストをこなせる」と喜ぶ。岸田首相が率いる名門派閥・宏池会(岸田派)の2代会長は秘書として仕えた故前尾繁三郎氏だ。「政治の出発点。これも何かの縁かな」。

 来年夏にある参院選への出馬を見送り、今期で政界を去る。「政治家のゴールとして、ポストを与えてもらい感謝したい。70代でも健康で働ける一つの見本を示したい」と意気込む。

 京都、滋賀選出国会議員の入閣は、2012年に政権復帰した第2次安倍内閣で法相を務めた谷垣禎一元総裁以来。

京都新聞 10/4(月) 21:06配信
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