世界保健機関(WHO)上席顧問のブルース・アイルワード博士は20日、
貧困国が新型コロナウイルスワクチンを入手できないことから、パンデミックが「必要以上に1年長く続く」だろうと述べた。

アイルワード博士は、新型ウイルス危機が「簡単に2022年まで長引く」ことを意味するとした。
そして、製薬会社が低所得国を優先的に支援できるよう、ワクチン購入の順番を譲ってほしいと富裕国に訴えた。

アイルワード氏は、富裕国は今夏に英コーンウォール州セントアイブスで開催された主要7カ国(G7)首脳会議で低所得国に寄付するとしたワクチンの「棚卸し」をする必要があるとした。
「順調に進んでいない」、「スピードアップする必要がある。そうしなければ、このパンデミックは必要以上に1年長く続くことになる」と、アイルワード氏は述べた。

アフリカ大陸でワクチンを接種した人の割合は人口の5%以下にとどまっている。一方、その他のほとんどの大陸では約40%に上っている。

新型ウイルスワクチンの大部分は、高所得国や高中所得国で接種されている。アフリカで使用されたのは、世界全体で接種されたうちのわずか2.6%。
https://www.bbc.com/japanese/58976919