#再生可能エネルギー (そんな物は存在しません by FOX★)

 政府は22日、エネルギー政策の中長期の方向性を示す「エネルギー基本計画」を3年ぶりに改定し、閣議決定した。
政府が新たに掲げた温室効果ガス排出削減目標達成のため、太陽光や風力発電といった再生可能エネルギーの普及に、初めて「最優先」で取り組むと明記。
一方、2030年度でも二酸化炭素(CO2)排出量が多い石炭火力発電を引き続き一定利用する方針も盛り込まれ、
今月末に英グラスゴーで開幕する国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で非難の矛先が日本に向かう懸念もある。

 基本計画は03年に初めて策定し、今回の改定が5回目。
菅義偉前首相が打ち出した50年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の達成を見据え、
30年度に温室効果ガスを13年度比46%削減する政府目標と整合する内容を目指した。

 前回18年の改定時に再生エネは「主力電源」と位置づけていたが、今回の新計画では「最優先の原則のもとで最大限の導入に取り組む」と踏み込んだ表現にした。
30年度の総発電量に占める電源ごとの割合の見通しについても「野心的」な目標として、再生エネの割合を「36〜38%」と前回「22〜24%」から大幅に引き上げた。

 原発の比率は前回と同じ「20〜22%」に据え置いた。
「重要なベースロード(基幹)電源」「実用段階にある脱炭素電源」と位置づけ、「必要な規模を持続的に活用」とした。
ただ、11年の東京電力福島第1原発事故以降の計画に盛り込んでいた「可能な限り依存度を低減」との文言も引き続き明記。
原発を重視する自民党議員や産業界が強く求めていた「新増設」は明記しなかった。
「小型モジュール炉(SMR)」など次世代技術の研究開発については推進していく姿勢を示した。

 現在は7割超ある化石燃料による火力発電は30年度も4割に達する見通し。
特に、安価で多様な国から調達できるなどの利点があるなどとして、石炭火力の比率は前回改定時から7ポイント低下させたものの、依然19%を占める見通しだ。

 火力発電を巡っては、COP26議長国の英国が24年の全廃を表明しているほか、フランスやドイツなどの主要国も将来の石炭火力を全廃する方針を打ち出すなど、
欧州を中心に「脱石炭」が国際的な流れになりつつある。国連のグテレス事務総長も先進国に対し30年までに石炭火力を全廃するよう求めており、
COP26でも火力発電のあり方が議論される見通し。日本の姿勢が問われる可能性もある。【高橋祐貴】

https://news.yahoo.co.jp/articles/176590d33240d546efd6f9c4e1abd41f9014368d