岸田文雄首相は2日午前、英グラスゴーで開催中の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)首脳級会合に出席するため、政府専用機で羽田空港を出発した。地球温暖化対策への日本の取り組みを訴え、米欧とともに脱炭素社会の実現に貢献する決意を表明する。

首相は羽田空港で記者団に「アジア全体のゼロエミッション化に向けて日本が強いリーダーシップを発揮する決意を世界に発信したい」と述べた。2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」やアジアの脱炭素化に取り組むと強調した。

首脳級会合での演説で脱炭素社会をめざす方針や途上国への支援などに言及する。30年度に温暖化ガスの排出量を13年度比46%減らす政府目標にも触れる見通しだ。

首相就任後、初の外国訪問となる。会合に合わせ、英国のジョンソン首相やベトナムの首脳らとの会談を調整している。米国のバイデン大統領とも立ち話の形式を含め面会する可能性がある。

日本経済新聞 2021年11月2日 7:11 (2021年11月2日 11:00更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA01ALS0R01C21A1000000/