公的年金の積立金を運用しているGPIF=年金積立金管理運用独立行政法人は、ことし7月から9月の運用実績が、およそ1兆9000億円の黒字になったと発表しました。

公的年金の積立金を運用しているGPIFは5日、ことし7月から9月の運用実績を発表し、期間中の積立金全体の収益は1兆8763億円の黒字で収益率はプラス0.98%となりました。

市場運用分の収益は資産別では、
◇国内株式が2兆5919億円、
◇国内債券が501億円と、それぞれ黒字になった一方、
◇外国債券は4091億円、
◇外国株式は3565億円と、それぞれ赤字となりました。

この結果、2001年度に市場での運用を始めてからの収益率はプラス3.7%で、累積の収益額は102兆1946億円となり過去最大となりました。

また、GPIFが運用する積立金の総額は、ことし9月末の時点で過去最大の194兆1197億円となっています。

GPIFは「新型コロナウイルスのワクチン接種による経済活動の正常化や今後の経済政策に対する期待感などから国内株式市場は大きく上昇した一方、主要国の緩和的な金融政策の転換が意識されるなか、外国株式市場は小幅に下落した」と分析しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211105/k10013336121000.html