11/9(火) 5:00

 防衛省が開設した新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場が今月末に閉鎖されるのを前に、自衛隊中央病院が急性期の副反応を示した2930人について分析したところ、約9割が接種への不安に伴うストレスが原因とみられることがわかった。若い世代の割合が高かった。ストレスと副反応の関係に絞った分析は厚生労働省もしておらず、同病院は自治体などに会場運営の改善策を提案する方針だ。

 東京・大手町の「自衛隊東京大規模接種センター」では、8日も来場者が絶えなかった。2回目の接種に訪れた埼玉県川口市の会社員(20)は、「地元の医療機関では予約が取れなかったので、この時期まで開けてくれていて助かった」と安堵(あんど)した表情を見せた。その一方で、「新しいワクチンなので2回目も副反応が心配だ」と不安も口にした。
 防衛省が5月24日に開設した大規模接種センターは、全国に先駆けてモデルナ製ワクチンを使用しており、副反応に対するデータ収集にも力を入れてきた。

 同病院が9月24日までに東京会場で接種した延べ120万1688人について分析したところ、2930人(0・24%)が「急性期」(約30分以内)にじんましんやふらつきなどの副反応を発症した。このうち女性が1998人(68・2%)を占めた。いずれも回復し、重篤なアナフィラキシーショックを起こした人は0人だった。
 さらに、急性期に副反応を示した人のうち、2601人(88・8%)はストレス性の反応とみられ、極度の緊張や不安が引き起こす過呼吸や、「血管迷走神経反射」と呼ばれる失神・血圧低下などの症状が出た。こうした副反応は若年層ほど顕著で、20〜34歳が3分の1以上を占めた。失神して転倒し、頭を強く打ちつけて救急搬送されたケースもあった。データは論文にまとめ、学術誌に投稿する予定だ。
 東京会場の接種隊長を務める河野修一1佐(43)は「ワクチンは安全とされるが、接種にストレスを感じていた人が一定程度いたことが明らかになった。若い人ほど不安を覚えていたことの表れではないか」と指摘する。今後、例えば予診票で不安感の有無について尋ね、該当する場合はベッドで横になってもらって接種をするなどの改善策を提案したい考えだ。

長文につきあとはソースで
https://news.yahoo.co.jp/articles/c775f44955454c296c98bb218fde71b7204ac26d