※京都新聞

立っていない人いたのに「起立全員と認めます」と議長 市議会で採決ミス
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/674946

2021年11月12日 18:01

 滋賀県栗東市議会9月定例会本会議での意見書採決の際、起立していなかった市議が1人いたのに三木敏嗣議長が見落とし、「起立全員と認めます」と宣言して可決していたことが12日までに分かった。採決結果は議長の宣告が優先され、正式な記録としては全員一致の可決となるという。

 意見書は、新型コロナウイルス禍による厳しい財政状況の対処と地方税財源の充実を国に求める内容で9月28日に可決された。議会事務局によると、閉会後に市議から「立っていない人がいたのでは」と同事務局に申し出があった。10月12日に市議が集まって1人が起立していなかったことを確認した。

 議長宣告は議事が進むと訂正できないといい、議会だよりには意見書の賛成の数を「全(全員一致)ですが、実際は賛成多数であった」と記している。

 三木議長は「全員が立っているように見えた。結果として思い込んでしまったということになる。間違ってしまい申し訳ない」と語った。起立しなかった市議は当時、議場で議長に見落とされたことを伝えておらず「採決の時に意思表示をしなかったのは、自分の不徳の致すところ」と話した。