米司法省は21日、ドナルド・トランプ前大統領の首席戦略官だったスティーヴ・バノン氏(67)を議会侮辱罪で訴追した。1月に起きた米連邦議会襲撃事件を調査している下院特別委員会から召喚状を受けたバノン氏が、証言を拒否したことを受けてのもの。

バノン氏は15日に出廷する見通し。有罪となれば、最長1年の禁錮刑と10万ドル(約1140万円)の罰金を科される可能性がある。

同氏の弁護人は、トランプ前大統領に関連する同氏のやり取りの内容は保護されていると主張した。

トランプ氏(共和党)の支持者は1月6日、昨年11月の米大統領選の投票結果を認定するための上下両院合同会議が行われていた連邦議会を襲撃した

トランプ氏は大統領選で民主党のジョー・バイデン氏に敗れたことを認めず、選挙で大規模な不正投票があったと主張していた。トランプ氏は不正の根拠を示していない。

トランプ氏の首席戦略官を務めていたバノン氏は2017年に解任された後も、トランプ氏に忠実であり続けた。

バノン氏の訴追内容

議会襲撃に関する下院特別委員会の調査を受けた刑事訴追は、今回が初めて。

司法省は、バノン氏が事件に関する証言を拒否したことや、下院特別委員会への文書提出を拒んだことが議会侮辱罪にあたるとしている。
https://www.bbc.com/japanese/59271858