南アフリカの大型民間病院は18日までに、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染について、
多くが軽度や中程度の症状、あるいは無症状を示していると報告した。

49病院を展開する「ネットケア」のリチャード・フリードランド最高経営責任者(CEO)が
CNNの取材に述べた。今月14日までの過去30日間内に知り得たデータに基づくとした。

同国の医療保険の大企業「ディスカバリー・ヘルス」が把握したデータにも触れ、オミクロン株に対するワクチンの有効性はより弱いと指摘。
この傾向は自らの病院ネットワークで得られた知見に合致するともした。

同CEOは49病院、1万の病床や全国の60以上の初期治療センターを通じて入手したデータに依拠しながら、
併存症を抱えるより高齢な患者が入院する事例はあるものの少人数に限られると述べた。

その上でオミクロン株が入院や死亡に至る深刻な症状をもたらすとの科学的な根拠はまだ見いだしていないとした。
新型コロナが大流行した初期の段階と比べ、酸素を必要とする患者は非常に少ないとも説明。南ア内での新規感染の大半は現在、オミクロン株によるものともした。

オミクロン株の感染力は高くてデルタ変異株に比べ4.2倍の水準に達し、デルタ株に置き換わって主流のウイルスになることは認識しているともした。

その上で、軽度あるいは中程度の症状を引き起こしていることを踏まえ、オミクロン株が悪性あるいは致死性のウイルスではないのではなどの疑問が浮上するとした。

フリードランドCEOは、ワクチン接種や以前の感染、あるいは両方の経験を通じて人々がオミクロン株に対する一定の免疫を有し、
防御力を備えている可能性はあるとも主張。

ネットケアが受け入れてきた感染者の約73%はワクチン未接種で、多くが若年の子どもや若者だった事実に言及。
この時期まで未接種が普通だった年齢層であることに注意を向けた。
https://www.cnn.co.jp/world/35181070.html