オミクロン株で"第6波”は来るのか? 専門家「ワクチン2回接種しても効果は25分の1」


新型コロナウイルスの新たな変異株、オミクロン株の感染が国内でも徐々に広がっている。
そんな中、懸念される感染の第6波について、専門家に見解を聞いた。


ワクチン効果は“25分の1”  抗体と結合しにくい特性

感染症学が専門の鹿児島大学大学院の西順一郎教授は、オミクロン株について「ワクチンでできた抗体がつきにくい」と解説する。
ワクチン接種によって体内にできた抗体は、ウイルスと結合することで、ウイルスが細胞に付着するのを防ぐ。
しかし、オミクロン株は抗体と結合しにくい特性がみられるという。

鹿児島大学大学院(感染症学)・西順一郎教授:
アルファ株や、デルタ株の程度ではない。オミクロン株は免疫からかなり逃れる

12月8日にファイザー社が発表した実験データを元に、西教授が作成したグラフ。ワクチンを2回接種した場合、感染をどれだけ防げるかを数値化したもの。
従来株とオミクロン株で比較すると、ワクチンの効果は25分の1となっている。

鹿児島大学大学院(感染症学)・西順一郎教授:
高齢者や重症リスクのある人、免疫不全の人は、3回目接種が早く必要。2回接種ではもう足りない

国は現在、空港などでの検疫を強化して、オミクロン株流入の水際措置を図っている。

その意図について、鹿児島市立病院の坪内院長は…

鹿児島市立病院・坪内博仁院長:
どんなに水際作戦をしても、(オミクロン株は)防げない。ではなぜ水際作戦をやるのか、それは時間稼ぎ。医療従事者や高齢者の3回目のワクチン接種を早く進める(ため)

今後の展望について2人は…

鹿児島大学大学院(感染症学)・西順一郎教授:
第5波みたいな、大きな波にならないようにしなければならないが、今のゼロの状態がずっと続くとは思わない。
(人の移動が増える)1月以降に、多少の陽性者の増加があることは間違いない。
オミクロン株が日本でも広がるなら、ワクチンを2回接種しているとはいえ、かなりの人が感染する可能性が高い

鹿児島市立病院・坪内博仁院長:
第6波がオミクロン株で起こるとすると、感染力が強いので、(感染者の)数はすごく増えると思う。
飛躍的な感染者の数の増加に、どう対応するか考えないといけない。(宿泊施設が)元々計画している数で、収まるか(が心配)
https://www.fnn.jp/articles/-/286008

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