2021年12月27日 午前7時10分

 福井県内高校生が参加し12月12日に開催された「ふくい理数グランプリ」で、数学、物理、化学、生物、地学の5部門のうち、1部門を制した高校が総合優勝となり全国大会出場権を獲得した。「なぜ3部門を制した高校が優勝ではないのか」との疑問が、福井新聞「ふくい特報班」(通称・ふく特)に複数寄せられた。総合優勝はルールに基づき決定されたが、大会を主催した県教委は「事前にルールを十分周知すべきだった」とし次回以降は改善する方針。


 今年の大会には予選を勝ち抜いた5校の31チーム91人が本選に参加した。

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 県教委によると、総合優勝の判定にはポイント制を採用し、各部門の1位21点、2位18点、3位15点、4位12点、5位9点、6位6点、7位3点を割り振った。同じ学校のチームが複数入賞した場合は、各部門の最上位チームのポイントのみをカウントする。合計が同点だった場合は、本選参加者が多い学校を総合優勝にするルールだった。

 今回は、高志が3部門、藤島が1部門を制して87点で並び、本選参加者数は藤島39人、高志26人だったため、藤島が全国大会の切符をつかんだ。

 事前に公開されている大会の実施要項にはポイント制の説明はあるが、各順位のポイント数や、同点だった場合の総合優勝の決め方を明記していなかった。

 理数グランプリに参加したという高校生は、ふく特に「担当の先生も採点基準や同点の対応など知らないようだった」と投稿した。「同点の場合に本選参加者数で決まるのはおかしい。生徒の多い学校と少ない学校の間で不公平が生じる」「そもそも最優秀の生徒が全国大会に出場するべきでは」との声もあった。

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 県教委は「来年の大会に向けた検討課題にしたい」としている。

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1464043