英国の国防省は7日、新型コロナウイルスの感染拡大で人手不足に陥っているロンドンの病院を支援するため、
軍から200人を派遣すると明らかにした。向こう3週間にわたり、医療要員40人、一般要員160人を投入する。

国内では新たな変異株「オミクロン株」の感染拡大に伴い、病院スタッフが自主隔離するケースが増え、医療体制に影響が出ている。
7日午前の時点で、イングランド全体の8分の1に当たる16の医療機関が、救急医療などを優先的に提供できない可能性がある「危機的状況」に陥っているという。

ロンドンでは新型コロナウイルスによる入院者数は約4,000人と、昨年12月初旬の約1,100人から大きく増加。
また、人工呼吸器を使用している患者の数は、昨年12月の190人から236人に増えている。1日当たりの入院数も昨年12月初めから4倍に拡大した。

英国では83%が2回のワクチン接種を完了し、61%がブースター接種も終えた。ただ、ロンドンに限ると2回の接種完了者は63%、
ブースター接種率も40%にとどまる。ジャビド保健・社会福祉相は軍の支援を歓迎した上で、医療システムの負担軽減に向け、再度ワクチン接種を呼び掛けた。

英国では現在、軍から派遣された約1,800人が医療現場での支援に当たっている。
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