25人が犠牲になった大阪市北区曽根崎新地のクリニック放火殺人事件で、死亡した谷本盛雄容疑者(61)が平成29年3月に初めてクリニックを受診していたことが14日、大阪府警天満署捜査本部への取材で分かった。「眠れない」など訴え、通院は100回超に及んでいた。昨年12月の事件直前に通院していたことも確認され、捜査本部は谷本容疑者とクリニックの関係を調べている。


捜査本部がクリニックの電子カルテを解析。谷本容疑者は「夜眠れない」「体がだるい」と訴えて29年3月に初めてクリニックを受診。それから事件直前の昨年12月3日まで、5年近くにわたって計112回通院していた。クリニック側との大きなトラブルは確認されていないという。

事件は、社会復帰を目指す「リワークプログラム」の参加者が来院している時間帯に発生。火災による被害拡大を狙ってか、クリニックの消火栓や非常扉に細工がされていた。捜査本部は、谷本容疑者がクリニックの構造や患者が多く集まる時間帯について知っていたとみて、クリニックとの接点や通院歴を調べていた。

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