東大前きりつけ高校生の自宅を捜索 のこぎりやナイフも所持 

http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagoya/20220116/3000020410.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

15日、東京大学の門の前で、受験生など3人が切りつけられてけがをした事件で、
殺人未遂の疑いで逮捕された高校2年生の男子生徒は、現場で見つかった包丁のほかに、
のこぎりやナイフなどを持っていたことが分かりました。
警視庁は、無差別に襲撃する目的で準備していた疑いがあるとして、16日午後から、
自宅を捜索し詳しいいきさつを調べています。

15日午前8時半ごろ、大学入学共通テストの会場となっていた東京・文京区の東京大学の門の前で、
高校3年生の男女2人と72歳の男性が包丁で次々に切りつけられ、このうち72歳の男性が重傷になっています。
名古屋市に住む17歳の高校2年生の男子生徒が、殺人未遂の疑いで逮捕されましたが、
現場で見つかった包丁以外に、のこぎりやナイフも持っていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
これまでに、ペットボトルや瓶に入れた可燃性の液体約3リットルや着火剤も見つかっていて、
男子生徒は「駅で火をつけた」などと話していたということです。

警視庁は、東京大学の周辺で無差別に襲撃する目的で事前に準備していた疑いがあるとして、
16日午後から、自宅を捜索し、詳しいきさつを調べています。
捜査関係者によりますと、調べに対して、当初、「医者になるために東大を目指してきたが、成績が上がらず悩んでいた。
事件を起こして死のうと思った」などと供述し、現在は黙秘しているということです。

(生徒の父親がコメント)
逮捕された17歳の高校2年生の男子生徒の父親が、代理人の弁護士を通じてコメントを出しました。
父親は「このたびは、世間をお騒がせしまして誠に申し訳ありません。
被害にあわれましたご本人様には、心より申し訳なくおわび申し上げます。
1日も早いご回復をお祈り申し上げますと共に、ご家族、ご関係者の方々にも併せておわび申し上げます。
現在、警察による捜査段階で、私どもがこの件に関して行動することを控えるよう言われておりますので、
被害者様へのおわびにもお伺いできず、心苦しいかぎりです。
このたびは誠に申し訳ありませんでした」とコメントしています。

(男子生徒が通う学校がコメント)
この事件で、殺人未遂の疑いで逮捕された名古屋市の高校2年生の男子生徒が通う学校が、
16日、文書でコメントを出しました。
コメントは以下のとおりです。
「本校在籍生徒が事件に関わり、受験生のみなさん、保護者、学校関係者のみなさんに
ご心配をおかけしたことについて、学校としておわびします。本校は、もとより勉学だけが
高校生活のすべてではないというメッセージを授業の場のみならず、さまざまな自主活動を通じて、
発信してきました。また、本校の長い歴史のなかで、そのような校風を培ってきました。
ところが、昨今のコロナ禍のなかで、学校行事の大部分が中止となったこともあり、
学校からメッセージが届かず、正反対の受け止めをしている生徒がいることがわかりました。
これは私たち教職員にとっても反省すべき点です。
『密』をつくるなという社会風潮のなかで、個々の生徒が分断され、そのなかで
孤立感を深めている生徒が存在しているのかもしれません。
今回の事件も、事件に関わった本校生徒の身勝手な言動は、孤立感にさいなまれて
自分しか見えていない状況のなかで引き起こされたものと思われます。
今後の私たちの課題は、そのような生徒にどのように手を差し伸べていくかということであり、
それが根本的な再発防止策であると考えます」。

01/16 16:32