幻冬舎 2/15(火) 12:01

たとえ東大を出ていたとしても、地位や名誉より金のほうが大事だという考え方が主流になりつつあります。貧乏をしてまで夢や理想を追おうとする人も出てきません。どうすべきなのでしょうか。精神科医の和田秀樹氏が著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)で解説します。

「損得」でしか考えられない不幸な人
■日本をダメにする拝金主義

「コミュ力」の問題にしてもそうですが、現代社会には、私からするとおかしな価値観がはびこっています。

「夢や信念を追いかけるより、お金を稼げる人のほうが偉い」
「社会的な地位や名誉より、お金のほうが大事」

という拝金主義もそのひとつです。

昔、私が灘高校に通っていたとき、同級生には羽振りのいい娯楽産業の経営者の息子が何人かいました。彼らは儲かる親の会社を継ぐより、医者や弁護士といった社会的成功者になりたいと思い、一生懸命勉強して灘高に入ったのです。親も応援していました。

少なくとも当時は、お金よりも社会的地位、名誉のほうが大事だと思う家庭が多かったわけです。

でも現在は、たとえ東大を出ていたとしても、地位や名誉より金のほうが大事だという考え方が主流になりつつあります。

お金を稼ぐこと自体は悪いことだとは思いません。問題は、お金欲しさに理想を失い、政治と結びついたりして、貧乏人から搾取しようとするような輩が存在することです。

これでは、夢や理想に向かって邁進するために貧乏でもよしとするような人、お金儲けよりもっと大事なことがあると考える人たちは安心して生きていけません。

あるいは、貧乏をしてまで夢や理想を追おうとする人も出てきません。

世の中にはいろんなタイプの人がいていいはずです。お金を稼ぎたい人は稼げばいい。理想に燃えたい人は燃えればいい。

しかし、これだけ価値観が「多様化」しているはずの現代なのに、ことお金に関しては、みんながひとつの方向を向いているように思います。

これが生きにくさを生むひとつの原因になっているのではないでしょうか。

「上手に相手に合わせられるほうが偉い」のか
■女性が世の中を変える

「貧乏人がバカを見る」というのは、極論すれば「お金さえ稼げれば、何をやってもいい」という社会です。本質を見抜く努力、自分自身に向き合う努力を放棄し、都合の悪いことは見ないようにする人、自分の利益になることであれば、人に不利益になることでも平気でやるような人を増やすことです。

同様の変化は、AO入試(総合型選抜)や観点別評価の導入によって、教育の現場にも生じています。AO入試のようにペーパーテスト以外の学力をみる入試は近年さらに増えています。

20年前には1.4パーセントにすぎなかったのに、いまや利用者数は受験生全体の約10パーセント(2019年度「大学入学者選抜関連基礎資料集」文部科学省)に上っています。

しかしこれは私に言わせれば、努力をしていなくてもハッタリが効けばいい、中身はないけれど表面的に合わせられる、という人が得をするシステムです。

観点別評価は、まさに「コミュ力」が問われる仕組みで、表面上、活発に見える子ども、教師に上手に話ができる子どもに、ペーパーテスト以外の「観点」による得点が与えられるのです。

テストで100点をとったとしても授業態度などで先生に気に入られていなければ評価は「4」で、80点しかとっていない生徒でも先生に気に入られていれば「5」の評価がもらえる。2022年度からは高校にもこの観点別評価が取り入れられることになっています。

つまり、「上手に相手に合わせられるほうが偉い」という風潮は、こうした学校教育によっても醸成されているわけです。

そうなると、頑張って勉強をするより、先生に取り入ったほうが得だという子どもたちがあらわれます。

※続きはリンク先で
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/926b56513f8c91ad1471bfbf4f3ffbad183e35ec&preview=auto

★1:2022/02/15(火) 16:05:32.56
※前スレ
なぜ「損得」でしか考えられない人は不幸なのか?【精神科医が解説】 [愛の戦士★]
https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1644908732/