2022.02.19 08:39

高知新聞社

 高知県内で高齢者施設の入所者や職員が新型コロナウイルスに感染するケースが相次ぐ中、陽性となった介護職員が陽性の入所者をケアする「陽陽介護」を余儀なくされる施設が出ている。高齢者の感染増加で医療体制が逼迫(ひっぱく)し、容体が悪化した入所者の入院先を確保することも難しく、介護現場の疲弊は日に日に濃くなっている。

 「ついにうちにも来たかと。本当に、悲惨な状況になっています…」。入所・通所型の施設を高知市内で複数運営する介護事業者の幹部は、そう言葉を絞り出した。

 系列の入所施設(2フロア、定員18人)は、2月に入って最初の感染が確認されて以降、1週間足らずで同じフロアの入所者8人全員と、担当の全職員6人が感染。さらに別フロアにも広がり、計16人のクラスター(感染者集団)となった。




「密」状態

 当初は系列の事業所から応援スタッフ4人を派遣してしのいでいたが、そのさなかに別の入所施設(2フロア、定員18人)でも感染が発生。同じフロアの入所者9人全員に加え、職員や別フロアの入所者計8人の感染が分かり、こちらもクラスターとなった。…

https://www.kochinews.co.jp/article/detail/543583