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 道内の交通網を混乱させた札幌圏での大雪の影響で、札幌市内の雪堆積場が逼迫(ひっぱく)する恐れが出ている。札幌の最深積雪は今季133センチと平年の2倍近くを記録し、市民の排雪を受け入れる雪堆積場は30カ所のうち18カ所で予定搬入量に達して閉鎖した。

 札幌市で最大の雪堆積場「新琴似8横」(北区)。24日午後、ダンプ20台以上が列をなし、次々と運んできた雪を下ろした。「この雪の多さは災害だ」。15年ほど同場を管理する手稲区の建設業グリーン田中の田中政道社長(35)は驚く。

 当初の予定搬入量は119万立方メートルだが、大雪のため受け入れ量を増やし、25日現在、当初の2倍の232万立方メートルまで搬入した。雪山の高さは例年の1・5倍の30メートルで、幅も100メートル超あり、札幌ドーム(豊平区)の容量の1・5杯分だ。

 こうした中、札幌では26日に4月上旬並みの暖かさとなり、雪山に割れ目が生じて崩れる危険があるなどの雪堆積場9カ所が一時閉鎖。雪を搬入できるのは3カ所だけとなった。再開が遅れれば、3月から本格化する生活道路の排雪にも遅れが生じ、ごみ収集や荷物の配送などに影響する恐れもある。

https://www.hokkaido-np.co.jp/sp/article/650367?rct=