クレジットカード決済基盤を提供するメタップスペイメント(東京都港区)は2月28日、同社のデータベースから最大で46万件のクレジットカード番号、有効期限、セキュリティコードなどが流出したと発表した。サーバへの不正ログイン、SQLインジェクション、バックドアの設置などさまざまな攻撃を受けていたことが調査で分かった。

流出した恐れがあるのは2021年8月2日から22年1月25日までに決済で使われたクレジットカードの番号、有効期限、セキュリティコードなど46万395件、21年5月6日から22年1月25日までに実行された決済情報593件、加盟店情報38件。「実際に流出した情報を特定できない」(メタップスペイメント)ため、数値は考えられる最大値という。

同社は21年12月14日に、サービスの提携先からクレジットカードの不正利用が懸念されているとの連絡を受け調査を開始。22年1月中に、外部からデータベースを不正操作するSQLインジェクション攻撃、社内システムへの不正ログイン、バックドアの存在を確認した。
1月25日までに各種対策を施した上で、クレジット決済サービス「トークン方式」を全停止した。2月18日には警察に被害届を提出している。

同社は1月25日に第一報を発表。その際には、不正アクセスの原因や流出の内容は調査中としていた。

メタップスペイメントは、外部の専門家を含む再発防止委員会を設置。今回の事態を引き起こすに至ったガバナンスや組織、社員意識などの問題について議論し、4月をめどにとりまとめるとしている。
クレジットカード決済事業社向け情報セキュリティ基準「PCI DSS」に基づいたセキュリティ評価も実施する。

ITmedia
2022年02月28日 11時30分 公開
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