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1日の衆院本会議で、ロシアのウクライナ侵略を非難する決議が賛成多数で採択された。山本太郎代表率いるれいわ新選組の3議員は、前日に声明で発表した通り、採択の際、賛成の意を示す起立をすることはなかった。

「ロシアに対し、即時に攻撃を停止し、部隊をロシア国内に撤収するよう強く求める」との非難決議は自民党や公明党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、共産党などが賛成した中、れいわだけが反対に回り、全会一致とはならなかった。

れいわは前日に声明を発表しており、「ロシア軍による侵略を最も強い言葉で非難し、即時に攻撃を停止し、部隊をロシア国内に撤収するよう強く求める立場」としながらも、非難決議は具体性がないことを理由に反対を表明していた。
これに「れいわの主張は分かりにくい」「世界に誤ったメッセージを伝えかねない」と再考を求める声が多く寄せられたが、山本氏は考えを曲げることはなかった。

本会議後、会見した山本氏は反対した真意について、前日の声明に加え、国会の決議が遅すぎることも理由に挙げた。

ロシアによるウクライナ侵攻は先月24日から始まり、同日にG7首脳によるロシアのプーチン大統領を非難する声明が発表されたのに対し、国会は衆参を含めて、この日まで本会議が開かれることはなかった。
山本氏は「侵攻されてから何日たちましたかという話。(本会議を)どうして早くやらないのか。一刻も早く攻撃を止めろ、撤収しろの意思を示すのには賛同するが、5日たった後に撤収しろだけでは国会の役割としては弱い」と時間がたった中での国会決議ならば、もっと具体的な提示が必要だったとする。

「(決議は)世界に対して、宣言する意味もあるが、政府に対して、動かしていくという国会の決意を示すもの。侵攻から5日たった現在に対し、攻撃を止めろ、軍を撤収しろは絶対的に必要だが、それに加え、日本国の政治家として何を求めていくかが含まれていないと。いつものやってる感を演出するだけの決議になるのは一番残念なこと」と山本氏は反対に回った理由を説明した。