長崎県教育委員会は28日、同県立高校の男子生徒が2020年11月に自殺していたことを明らかにした。県教委の第三者委員会は、男子生徒が同じクラスの生徒らから話しかけられなくなったり、からかわれたりした行為をいじめと認定し、「自殺に至った背景の一つにいじめが存在した」との調査報告書をまとめた。

 報告書によると、男子生徒は亡くなる前の夏休みに女子生徒と遊びに行ったことがきっかけで、同じクラスの男子生徒とトラブルになった。夏休み明けに複数の生徒から話しかけられなくなり、話しかけても冷たく対応され、「女と遊んだ奴(やつ)いたよね」「やばいよね」とからかわれたという。

 自殺後、学校は教職員への聞き取り調査などを行ったが、いじめは確認できなかった。遺族は昨年1月に再調査を求め、学校が同2月に「重大事態」として県教委に報告。弁護士らでつくる第三者委が調査を進めていた。学校は男子生徒がいじめを示唆して複数回相談していたが、いじめと認識しておらず、第三者委は「生徒の心情に沿った対応が不十分」と指摘した。

読売新聞
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