ウクライナ人の国際政治学者、グレンコ・アンドリー氏(日本在住)はロシアによるウクライナ侵攻に関して産経新聞のインタビューに応じ、仮に停戦が実現しても露軍は「ウクライナ支配の目的を達成するため必ず数カ月以内に再侵攻する」と警告。
ウクライナは停戦交渉で「軍備の縮小など安易な妥協は決して受け入れてはならない」と訴えた。

グレンコ氏は、戦争を短期で決着させるプーチン露大統領の狙いが「明らかに失敗した。現在は手段を選ばない消耗戦に戦術を切り替えた」と指摘。
「民間人の避難所への攻撃など残酷な手法で損失を拡大させ、ウクライナに対し、不利な条件でも早期に停戦したいと思わせる狙いがある」と語る。

露軍の包囲が続き、人道危機が深刻化する東部マリウポリから多数の市民をロシア側に拉致した目的は
「彼らの返還を停戦交渉のカードにする思惑だろう。カネを渡してロシアの協力者を作り、ウクライナを非難させるなどプロパガンダ(政治宣伝)に利用する目的もあり得る」とみる。
https://www.sankei.com/article/20220322-KRLIJBRMQRME5LG57SSUW6NMUQ/