福岡県は29日、1869人が新型コロナウイルスに新たに感染したと発表しました。5日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。
この感染状況を、私たちはどのように見ればよいのでしょうか。


感染症に詳しい北九州市立八幡病院の伊藤院長に話を聞きました。

■澤田キャスター
「現在の感染状況は、どうご覧になっていますか。」

■北九州市立八幡病院・伊藤重彦院長
「いまの増え方というのは、(感染対策を)一生懸命やった上で必然的に増えている数というふうに考えております。」

伊藤院長が感染者増加の要因として挙げるのが次の点です。

■伊藤院長
「活動範囲が広くて人が集まる場所に移動しやすい若い方々、その方々は2回のワクチン接種で、3回目がまだ打っていない。
その方々を経由して、ワクチン未接種の子ども(が感染)、子ども、20代、30代まで、いま感染が急激に増えている。」

伊藤院長は、ワクチン接種が行き届いていない若い世代の感染拡大を懸念しています。

福岡県内の3回目のワクチンの接種率は27日の時点で39.15%。そのうち6割近くを65歳以上の高齢者が占めています。

直近1週間の感染者を年代別でみると、伊藤院長がワクチン接種が進んでいないと指摘する30代以下が7割近くを占めていることが分かります。

■伊藤院長
「高齢者の入院患者は激減しています。これは、やはり3回目のワクチン接種が行き届いてきて
(高齢の感染者の)数が減っている分ベッドの利用率が増えていないということ。」

現状の感染対策を続ければ、感染者が急激に増加することは、考えにくいとしつつも、気を引き締めていくことが大切だと呼びかけています。

■伊藤院長
「どんなイベントごと、どんな楽しいことがあってもマスクを外せば感染する。マスクをつけていても大きな声を出せば感染する。
この2つのポイントをしっかり自覚して、工夫をしながら、3月から4月、楽しまれていただければと思います。」
https://www.fbs.co.jp/news/news96iklhu5iukw4awu3y.html#:~:text=%E6%9C%AA%E6%8E%A5%E7%A8%AE