新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行初期に、「抗寄生虫薬であるイベルメクチンがCOVID-19の予防や治療に効果がある」ことを示唆する研究結果が発表されました。ところが、その後はイベルメクチンのCOVID-19に対する効果を疑う研究結果が多数報告され、世界保健機関(WHO)もイベルメクチンの使用は推奨していませんが、記事作成時点でも一部の人々はCOVID-19に対してイベルメクチンが効果的だと信じています。そんな中で発表された、ブラジルで行われた過去最大の臨床試験結果は、「イベルメクチンにCOVID-19を治療する効果はない」ことを示しています。
医学誌のニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載された論文は、2021年3月23日〜8月6日にかけてブラジルの12の公衆衛生クリニックで行われた、ランダムに選ばれたCOVID-19患者にイベルメクチンを投与する臨床試験の結果を分析したものです。

今回の臨床試験には1300人以上のCOVID-19患者が登録され、ランダムに選ばれた679人が「イベルメクチンを投与する実験群」に割り当てられ、679人は「偽薬を投与する対照群」に割り当てられました。登録された患者はいずれも18歳以上であり、検査で新型コロナウイルス陽性が判明してから7日以内にCOVID-19を発症したほか、「50歳以上」「糖尿病」「高血圧」「がん」「肺疾患」など、少なくとも1つはCOVID-19のリスクを高める要因を持っていたとのこと。

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https://gigazine.net/news/20220404-ivermectin-does-not-reduce-covid-risk/