※2022年4月9日 20:39

【ウィーン=細川倫太郎】ウクライナ南東部マリウポリの市長は8日、少なくとも3万1000人の市民がロシアか同国が一方的に独立を承認した「ドネツク人民共和国」に強制連行させられたと表明した。ロシア軍は東部と南部の結節点であるマリウポリの制圧に向け、激しい攻撃も続けている。

ウクライナメディアによると、市長はロシア当局が市民の指紋を採取し、さまざまな書類にサインをするよう強要したと述べた。マリウポリは建物の9割が破壊され、食料や水、電気、通信の不足も深刻になっている。

ロシアは攻略をめざしてきたウクライナの首都キーウ(キエフ)など北部から撤退し、東部や南部に戦闘力を集中させる戦略に転じた。南部オデッサはミサイル攻撃などへの警戒感から、週末の夜間外出禁止令を出した。

英国防省は8日、ロシア軍の多くは東部に向かう前に補給が必要になるとし、「北部からの大規模な再動員には少なくとも1週間を要する可能性が高い」と分析した。

ロシア軍の攻勢に備え、欧米からはウクライナへの軍事支援が相次ぐ。

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日本経済新聞: ウクライナ南東部マリウポリ「3万1000人が強制連行」(写真=AP).
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0906F0Z00C22A4000000/