オーストラリアでは、昨年12月ごろに始まった新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染流行によって、これまでに約4,200人が死亡したが、
今年7月後半までに、オミクロン株による死亡者数はさらに3,000人増えるだろう――。

米ワシントン大学の保健指標評価研究所(IHME)が予測した。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが報じた。

オミクロン株への感染を原因とする死亡者数は、過去の新型コロナによる死亡者数のほぼ2倍となっている。

IHMEの予測が実現すれば、7月末にオミクロン株による死亡者数は計7,200人に達し、
インフルエンザが大流行した2017年のインフルエンザによる年間死亡者数約3,630人の2倍となる。

豪政府統計局(ABS)が発表した超過死亡(平年と比較した全死亡数の増減指標)に関する報告書によれば、
昨年はビクトリア(VIC)州を中心にデルタ株の感染が広がった影響で約5,000人の超過死亡が発生した。

ただ、オーストラリアは新型コロナに関する厳しい感染防止策を取ったおかげで、20年には死亡者数が1,734人減少し、
コロナ禍において約1万3,000人相当の超過死亡の発生を免れたという。


モナシュ大学のフューラー物理学教授によると、新型コロナの死亡率はニュージーランドとアイスランドが最も低く、
オーストラリアと韓国、シンガポールがこれに続いて低水準となっている。
https://www.nna.jp/news/show/2321481