国家戦略特区の愛媛県今治市で、ドローンで医薬品を離島に配送する実証実験があった。GPS(全地球測位システム)を使って薬の自宅到着までを確認した国内初の実験という。

 保険薬局を運営する「クオールホールディングス」(東京)、ドローン物流を手がける「かもめや」(高松市)と行った。ドローンは今治市の来島(くるしま)海峡大橋たもと近くを離陸し、村上海賊の拠点の一つでもあった来島へと約600メートルを飛行して無事到着した。

 薬を運ぶ容器は、位置とともに内部の温度も刻々とドローンの基地に伝わる仕組みで、温度管理が可能。過疎高齢化が進む離島や山間部への無人配送が期待されている。医薬品医療機器法では医薬品は薬剤師(医療従事者)が対面で渡すことを義務付けているが、市は「国家戦略特区として、規制改革への材料を集めることができれば」と地元の了解を得て実験にこぎつけた。

 クオール、かもめやは2022年度前半にも医薬品のドローン定期輸送を始める考え。当面は医療従事者を介在させた配送になるという

https://news.yahoo.co.jp/articles/fba7f88ae1d296fbd6aea51f76704f58de3fa631