ロシアによるウクライナ侵攻を巡り、米国のエマニュエル駐日大使とロシアのガルージン駐日大使がツイッターで直接、日本語で応酬し、話題を呼んでいる。大使が外交の場で抗議することはあっても、SNSで直接批判するのは異例だ。インテリジェンス(情報収集・分析)に詳しい日大危機管理学部の福田充教授は「これは米露の情報戦です。『バトル』のようなツイートを面白がるのではなく、正しい情報を冷静に見極める必要がある」と指摘する。【佐野格】

米露の大使が直接「対決」する日本語ツイート
 始まりはエマニュエル大使の4月1日の投稿だった。日本政府のウクライナへの人道支援に謝意を示した一方で、「ロシア軍は恥ずかしげもなく人道支援部隊を襲撃し、食料や医薬品を盗んでいるため、国際的な支援がこれまで以上に必要となっています」とツイートした。

 この投稿に対して6日、「駐日ロシア連邦大使館」のアカウントが反応。エマニュエル大使の投稿を引用し、ガルージン大使の名前で「米国政府とNATO(北大西洋条約機構)関係者とが強迫的に絶えず嘘(うそ)を付き続けているのは、厚かましい限りである」などと批判。ウクライナ政府が自国東部のロシア系住民を虐殺し、米国政府などは「事実上正当化している」と主張する投稿を続けた。

 するとエマニュエル大使は翌7日、こう返した。…(以下有料版で,残り1012文字)

毎日新聞 2022/4/13 16:00(最終更新 4/13 16:00) 有料記事 1572文字
https://mainichi.jp/articles/20220412/k00/00m/030/147000c