※2022/04/14 13:26毎日新聞

 ウクライナの首都キーウ(キエフ)訪問を計画していたドイツのシュタインマイヤー大統領がウクライナ側から拒否され、計画を断念したことが国内で波紋を広げている。ドイツがロシアとの関係を維持してきたことが一因とみられ、ウクライナへのさらなる軍事支援を求める声も上がっている。

 ウクライナのゼレンスキー大統領と会談するため、ポーランドのドゥダ大統領とバルト3国の大統領は13日、キーウを訪れた。同行する予定だったシュタインマイヤー氏は12日、自身の訪問が「望まれていなかったようだ」と述べ、ウクライナ側から訪問を拒まれたことを明らかにした。

 同氏がメルケル政権の外相として、ロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプライン計画「ノルド・ストリーム2」を推進してきたことが背景にあると見られる。シュタインマイヤー氏は4日には「(パイプライン計画に)固執したことは明らかに間違いだった」と認めていた。

 同氏やショルツ首相も所属する社会民主党が伝統的に旧ソ連・東欧共産圏との関係改善を進める「東方外交」を展開し、ロシアとの関係を重視してきたことも影響した可能性がある。ショルツ氏は13日に地元ラジオのインタビューで、シュタインマイヤー氏の訪問が拒まれたことに「いささかいらだちを感じている」と述べた。

 キーウ訪問を巡っては、3月のポーランド首相らを皮切りに、4月には欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長や英国のジョンソン首相ら、欧州首脳が相次いで実現させ、ウクライナとの連帯を示している。

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