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 静岡市が民間資金を活用して同市葵区の城北公園にカフェと駐車場を整備する計画について、核施設のスターバックスコーヒーが出店を断念する意向を示していることが24日、関係者への取材で分かった。整備事業を巡り、地元住民の一部が反発していたことを受けての対応とみられる。
 市は今回の整備事業に、民間企業に収益施設の設置を認める代わりに公園整備費の一部を負担してもらう「パークPFI制度」を採用。関係者によると、市の公募に応じた企業グループ「つなぐ公園プロジェクト」に対し、
スターバックスの責任者が4月中旬、プロジェクトの参加を辞退する意向を伝えた。これを受けて企業グループの代表者が24日、市に経緯を報告した。
 整備事業は企業グループが2021年、スターバックスの店舗と子育て支援施設の設置を提案。整備に伴う樹木伐採などに地元住民が反発したため、市側は同年10月、ドライブスルーの整備中止、樹木伐採の本数削減など計画を見直した。
 住民の一部は「市民参画の手続きがない」として3月、市と企業グループによる整備事業の協定締結差し止めなどを求める住民監査請求を起こした。市監査委員は今月20日、違法性はないとして請求を棄却した。
 田辺信宏市長と企業グループの代表者は、スターバックスの運営法人に慰留を働き掛ける考えだという。出店断念が避けられない場合、別のカフェの運営法人と出店交渉を進める見通し。

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