※2022/05/15 12:45毎日新聞

 新型コロナの感染拡大などで、移住者の相次ぐ長野県軽井沢町では、樹木の伐採を伴う宅地開発が盛んだ。「伐採が土砂災害を引き起こしかねない」「豊かな自然に囲まれた別荘地の風景が様変わりしつつある」と危機感を抱く住民もいる。

 ◇自然は財産、喪失のピンチ

 「すでに山の斜面が崩れ始めているのに、毎年のように樹木が伐採されている。これまでよりもっと大量の樹木が伐採されたら、熱海で起きたようなひどい土砂災害がいつ起きてもおかしくなくなるのでは。とても怖い」

 観光客らでにぎわう旧軽井沢銀座商店街からほど近い山林の中に別荘を構える女性は青ざめる。2021年夏、別荘の背後にある広大な原生林を不動産会社が買い取ったことを知った。大量の樹木を切り倒して宅地を造成するという計画だった。

 女性の別荘は傾斜がある土地の上に建つ。土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)や土砂災害警戒区域(イエローゾーン)に囲まれ、ただでさえ土砂災害の発生リスクが高い場所。「大量の樹木の伐採が引き金となり、土砂災害が起きたら大変なことになる」と危機感を覚えた女性は、町役場や県佐久建設事務所を訪れ「森を開発から守ってほしい」と訴えた。

 だが、同事務所などによると、被害を受ける恐れのある建物がある場所を中心に調査して警戒区域を指定するため、原生林は調査の対象外の場合が多く、開発の規制が難しいという。

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